
かつてのビットコインは“80〜90%暴落”が当たり前だった
ビットコインは誕生以来、何度も大きな暴落を経験してきました。特に過去のサイクルでは、最高値から80〜85%下落するのが珍しくありませんでした。
例えば2013年、2017年、そして2021年の強気相場の後には、それぞれ大きな下落が訪れています。これにより、ビットコインは長らく「ハイリスク・ハイリターン資産」として扱われてきました。
この特徴は、個人投資家中心の市場構造や、流動性の低さ、規制の未整備などが原因とされてきました。
キャシー・ウッド氏「85%暴落の時代は終わった」
こうした常識に対して、ARK InvestのCEOであるキャシー・ウッド氏は重要な転換点を指摘しています。
彼女は2026年のインタビューで、ビットコインについて次のように述べました。
「85%もの暴落サイクルはすでに過去のものだ」
さらに、ビットコインを「実証済みの技術であり、実証済みのマネーシステム」と評価し、新しい資産クラスとして確立されたと強調しています。
この発言は、単なる強気発言ではなく、市場の構造変化を前提にしたものです。
なぜ暴落幅は縮小すると考えられるのか
ウッド氏の見方の背景には、いくつかの明確な理由があります。
- 機関投資家の参入
ETFや大手資金の流入により、市場の安定性が向上 - 流動性の増加
取引量が増え、大口売りによる価格崩壊が起きにくい - 成熟した市場構造
デリバティブやヘッジ手段が整備 - 長期保有者の増加
短期売買よりも保有志向が強まる
実際、近年はボラティリティが低下しているとの指摘もあり、2018年以降で約30%程度落ち着いたという分析もあります。
それでも“暴落が消える”わけではない
ただし、重要なのは「暴落がなくなる」という意味ではない点です。
ウッド氏自身も、将来的には50%程度の下落は起こり得ると認めています。
実際、2025年〜2026年にかけてもビットコインは高値から約40〜50%下落する局面を経験しています。
つまり今後は、
- 以前:80〜85%暴落
- 現在:30〜50%調整
というように、「下落はするが致命傷にはなりにくい資産」へと変化している可能性があります。
市場は“投機”から“資産クラス”へ
この変化の本質は、ビットコインの位置づけそのものにあります。
以前は「実験的なデジタル資産」だったビットコインは、現在では以下のような役割を持ち始めています。
- デジタルゴールド(インフレヘッジ)
- 分散型の価値保存手段
- 機関投資ポートフォリオの一部
つまり、株式や金と並ぶ「一つの資産クラス」として認識され始めているのです。
なぜこの話がXRPにも関係するのか
XRPは独自の材料で動く場面もありますが、暗号資産市場全体のセンチメントから完全に切り離されているわけではありません。実際の相場では、ビットコインが強く崩れるとアルトコイン全体に売り圧力が波及しやすく、逆にビットコインが安定すると資金が大型アルトへ循環しやすくなります。
つまり、ビットコインの下落率が長期的に縮小していくなら、XRPにとっても市場全体のショックが和らぐ可能性があります。過去のようにBTC主導で市場全体が崩れ、アルトコインがさらに大きく売られる局面が減れば、XRPの値動きも相対的に安定しやすくなります。これは短期的な爆発力を抑える一方で、中長期では評価されやすい土台になるかもしれません。
XRP価格への具体的な影響はどう考えるべきか
XRP価格への影響は、大きく3つの視点で見るとわかりやすいです。第一に、ビットコインのボラティリティ低下は、XRPの過度な連れ安リスクを和らげます。BTCが急落しにくくなれば、市場全体の強制ロスカットや投げ売りが減り、XRPも必要以上に売られにくくなります。
第二に、ビットコインが“守りの資産”として安定感を増すと、投資家は次に値幅を狙える主要アルトへ目を向けやすくなります。その際、時価総額が大きく知名度も高いXRPは、資金循環の受け皿になりやすい銘柄の一つです。ビットコインが土台を作り、アルトに追い風が吹く展開では、XRPにとって需給改善のきっかけになり得ます。
第三に、XRPにはビットコインとは別の上昇要因もあります。規制面の明確化、関連サービスや決済分野への期待、Ripple社を巡る事業拡大観測など、個別材料が重なると、BTC安定相場の中でXRPが相対的に強さを見せる場面も考えられます。つまり、ビットコインの成熟はXRPの独自材料を打ち消すものではなく、むしろ市場環境を整える側面があります。
ただしXRPが自動的に上がるわけではない
注意したいのは、ビットコインの暴落率が縮小しても、XRP価格が自動的に上昇するわけではない点です。XRPは依然として規制、需給、投機資金の流入出、対BTCでの相対的な強弱など、複数の要因に左右されます。市場が落ち着くほど、今度は「どの銘柄に本当に資金が向かうのか」がより厳しく見られるようになります。
その意味で、XRPに必要なのは単に“ビットコインが崩れないこと”だけではありません。市場が安定した上で、XRP自身が選ばれる理由を示せるかが重要です。送金・決済というユースケースへの期待、エコシステム拡大、投資家心理の改善などが伴って初めて、BTCの安定がXRP高につながりやすくなります。
今後の注目ポイント
では、今後のビットコイン市場で重要になるポイントは何でしょうか。
- ETF資金の流入動向
- 金融政策(利下げ・流動性)
- 規制の明確化
- 機関投資家の保有比率
特にETF資金は市場の安定性に直結しており、今後のボラティリティ低下のカギを握ると考えられています。
まとめ:ビットコインは次のフェーズへ
ビットコインはこれまで「暴騰と暴落を繰り返す資産」でしたが、現在は明確に次の段階へ移行しつつあります。
・85%暴落の時代は終わる可能性が高い
・ただし30〜50%の調整は今後も起こる
・市場は“投機”から“資産”へと進化中
この変化を理解することが、今後の投資判断において非常に重要になります。
本記事は情報提供を目的としたものであり、投資助言を行うものではありません。 暗号資産は価格変動リスクが高く、制度変更の内容も今後変わる可能性があります。 投資判断は必ずご自身で行ってください。