ガーリングハウス氏が指摘「ウォール街はXRPモデルを模倣している」――“バンカーコイン”論争の本質とは

リプリー
Ripple社CEOのブラッド・ガーリングハウス氏が、「ウォール街はXRPが築いてきたモデルを模倣している」と発言し話題となっています。なぜXRPは“バンカーコイン”と呼ばれるのか。そして現在の金融業界は本当にRippleの構想に近づいているのかをわかりやすく解説します。

XRPはなぜ「バンカーコイン」と呼ばれてきたのか

Ripple社のCEOであるブラッド・ガーリングハウス氏は、近年の金融機関やウォール街の動きを見て、「彼らはXRPが長年提唱してきたモデルを追いかけている」と語りました。

この発言の背景には、XRPが誕生当初から掲げてきた「銀行間送金の効率化」という理念があります。

ビットコインが中央機関を介さない価値移転を目指したのに対し、Rippleは金融機関との協力を重視してきました。そのため一部の暗号資産支持者からは「銀行寄りの暗号資産」「バンカーコイン」と呼ばれることもありました。

しかし現在では、大手銀行や資産運用会社、決済企業までもがブロックチェーン技術を利用した送金ネットワークやトークン化資産の開発に取り組んでいます。

ガーリングハウス氏は、こうした流れこそがRippleのビジョンが正しかったことを証明していると主張しています。

ウォール街が進めるトークン化とは

近年の金融業界で最も注目されているテーマの一つが「資産のトークン化」です。

トークン化とは、不動産や債券、株式、預金などの資産をブロックチェーン上で管理できる形に変換する仕組みを指します。

世界最大級の資産運用会社が相次いでトークン化プロジェクトを発表しており、市場規模は2030年までに数兆ドル規模へ拡大するとの予測もあります。

Rippleは以前から、国際送金だけでなく、資産トークン化市場がXRP Ledgerの大きな成長分野になると説明してきました。

つまり現在のウォール街が進める方向性は、結果としてRippleが長年描いてきた金融インフラ構想と重なる部分が多いのです。

XRP Ledgerが持つ特徴

XRP Ledgerは2012年に稼働を開始した歴史あるブロックチェーンです。

  • 数秒で取引確定
  • 極めて低い送金手数料
  • 高い処理能力
  • 省エネルギー設計
  • トークン発行機能

これらの特徴は金融機関との相性が良く、大規模決済ネットワークへの応用が期待されています。

近年ではステーブルコインRLUSDの発行や、不動産トークン化、機関向け決済サービスなど用途も拡大しています。

ガーリングハウス氏は、こうした実需の拡大こそがXRPの価値を支える基盤になると考えています。

銀行と暗号資産の関係は大きく変わった

2017年から2020年頃までは、多くの銀行が暗号資産を警戒していました。

しかし2024年以降、状況は大きく変化しています。

ビットコインETFの承認をきっかけに機関投資家の参入が加速し、大手金融機関もブロックチェーン事業を本格化させています。

さらにステーブルコイン市場は急拡大を続けており、総時価総額は3000億ドルを超える規模に成長しました。

こうした流れは、Rippleが目指してきた「既存金融と暗号資産の融合」に近い姿といえます。

SEC裁判が与えた影響

XRPの歴史を語るうえで欠かせないのが米SECとの裁判です。

2020年末、SECはRipple社を提訴し、XRPを未登録証券として販売したと主張しました。

この訴訟によってXRPは多くの取引所で上場廃止となり、価格も大幅に下落しました。

しかし2023年には裁判所が一部販売について証券には該当しないとの判断を示し、市場の見方は大きく改善しました。

その後も規制整備が進み、XRPを取り巻く環境は以前より安定しつつあります。

ガーリングハウス氏が強気な姿勢を維持している背景には、この規制リスクの後退もあります。

機関投資家は本当にXRPを評価しているのか

近年のデータを見ると、XRP関連商品への資金流入は徐々に増加しています。

また、Ripple社は世界各国の決済企業や金融機関と提携を進めており、送金分野での存在感を維持しています。

さらにRLUSDの展開によって、XRP Ledger全体の利用機会も増加しています。

一方で、機関投資家の多くは依然としてビットコインやイーサリアムを優先しているのも事実です。

そのためXRPが金融業界の中心的存在になるかどうかは、今後の実利用拡大にかかっているといえるでしょう。

XRP価格への影響は

XRP価格は市場全体のリスク選好や規制動向に大きく左右されます。

しかし、金融機関によるブロックチェーン活用が進み、トークン化市場が拡大するなら、XRP Ledgerへの注目度も高まる可能性があります。

特に近年はCLARITY法案など規制整備の議論も進んでおり、業界全体が成熟段階に入りつつあります。

ガーリングハウス氏が「ウォール街はXRPモデルを模倣している」と発言した背景には、単なる強気発言ではなく、金融業界の方向性そのものが変化しているという認識があるのでしょう。

まとめ

Rippleは創業以来、「銀行と暗号資産は共存できる」という考え方を貫いてきました。

かつては批判の対象だった“バンカーコイン”という立場も、現在では金融業界全体が同じ方向へ向かいつつあります。

トークン化市場の拡大、ステーブルコインの普及、規制整備の進展などを考えると、Rippleが描いてきたビジョンは以前より現実味を増しています。

今後のXRP価格だけでなく、XRP Ledgerが金融インフラとしてどこまで浸透するのかにも注目が集まりそうです。

本記事は情報提供を目的としたものであり、投資助言を行うものではありません。
暗号資産は価格変動リスクが高く、制度変更の内容も今後変わる可能性があります。
投資判断は必ずご自身で行ってください。